あけにーブログ 〜フランスで考えたあれこれ

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ついに子供が感染し、フランスでコロナ体験

 ついに高校生の息子がコロナにかかってしまった。今のところ、残りの家族には感染していないが、自宅勤務の夫の上司もコロナに感染し、見回すと知り合いもコロナ感染者ばかりだ。レストランや劇場は閉鎖、門限が設定されており、日本の10倍の感染者がいるというのは納得だ。もはや、死者数は10万に近く、死者数でも1万人に達していない日本とは、状況を比べることは出来ない悲惨な現状だ。

 息子の具合は突然、日中に午後から風邪のような症状になり、その夜は寝れず、軽く幻覚症状になったらしい。次の日も学校に行こうとするものだから、「検査してから行きなさい」と阻止出来たのは、フランスで抗原検査が手軽に受けられ、結果が直ぐに出るからだ。近くの薬屋で受けられる抗原検査(Antigenic)を電話で予約する。今日はもう予約一杯と言うところを「息子が学校に行けるか知りたい」と説明すると、空き時間に入れてくれた。こう言う融通が効くところがフランスでは有難い。結果は15分で出た。「完全に陽性です。こんなに素早く出るのは珍しい」と太鼓判を押された。

 息子が感染者ならと後日、残りの家族も検査したところ、有難いことに全員陰性だった。取り敢えず、次男も学校を欠席させ、それぞれの学校に連絡。感染した長男は10日間、感染者の家族で感染していない次男は、17日後にやっと学校に復帰出来ると言う。次男は飛んで喜んだ。部屋で漫画を読みゲームをする目論みなのか...ただでさえ、フランスの中学は休日が多いのにと心配になる。

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<結果が直ぐに分かる抗体検査は薬屋のテントで> 

 次男の中学校の保険医から電話があり、抗原体検査は症状がないと陽性と出ないらしく、PCRを受けて欲しいと頼まれた。何故なら、次男も感染している場合は、学級閉鎖に至るからだ。程なくして、今度は国民保険から、長男のコロナウイルスが変異ウイルスかどうかをPCR検査をする必要があると連絡を受ける。また、長男がマスク無しで会った友人の連絡リストを報告しろとのこと。学校ではマスクを外さないらしいが、お昼を一緒に食べたり、部活の友人など、ゆうに10名ぐらいの連絡先を通達した。

 国民保険のコロナ対策の素早い機能に感激した。幸い長男の容態は直ぐに回復に向かい、現在も部屋に篭っているがもうすぐ解禁になる。困ったことは数日後から味が分からなくなったところだ。我々、家族が社会復帰するには、17日後にもう一度、PCR検査で陰性が出てからだ。パリの小さなアパートでのロックダウンに、私まで味覚を失いそうだ。

 

*その後、長男はすっかり回復し、奇跡的に家族は誰も感染せずに乗り越えてました!